黒い怪鳥ポルシェ911ブラックバード
このパワーワードよ。

湾岸ミッドナイトファンに限らずいつかはポルシェ。それも911。
夢見る男性は多い。
もうすぐ70歳になる私の父も愛車「HIJET」のことをポルシェと呼びホームセンターへ向かう。
やっぱりポルシェ911は絶対神なのだ。
いや、「だった」
この本を読むまでは…
本書ではコルベットC8やアルピーヌA110といった世界各国の名だたるスポーツカーについて著者独自の理論が展開される。
その中でも特に印象に残ったポルシェ911カレラ992編について紹介する。
脳内Revolution
気になった方は是非読んでほしいため細部は割愛する。
内容を要約すると
ポルシェ911は運転席後ろにある物置のために世界で唯一RRを採用したスーパーカー。
ケイマンやボクスターのせっかくのミッドシップレイアウトが911のせいで妥協を強いられている。
「なんとも衝撃的な内容だ」

RRはトラクションが有利なんて声も聞くけど4WDを選べばどっちだっていっしょ。
どのみちEVにはとてもかなわない。
「ぐぬぬ…」

RRは唯一無二の伝統として売るための販売戦略。
商売はうまいがスポーツカー作りはヘタ。
「もうやめてくれー」

目を覆いたくなるような文章が続く。
事実と真実
私は物心ついたときにはサンタクロースはいないと信じていた。
そのせいか「実はこうなんだよ。」という話は大好き。
今年のイイクルマTOP100といった雑誌の企画ではだいたいポルシェが上位を占める。
「やっぱりいいんだろうなぁ」
「いつか乗ってみたいなぁ」
なんて軽薄な憧れがすべて吹っ飛んだ。
だけど、だからこそ興味を掻き立てられたのも事実。
本書では至るところに毒が含まれている。
でもちゃんとロジック立てられている。
みんなイイっていうから俺は批判するといったレベルの低い内容ではない。

もっといいものが作れるのにわざと作らない。これでは誠実なエンジニアリングとは言えない。
心に刺さった一節だ。
誉め言葉しかいらない。
という人はこの本は読まないほうがいいと思う。
著者紹介
福野 礼一郎(ふくの れいいちろう、1956年- )は、日本の自動車評論家。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務めた。
1980年代前半に走り屋系雑誌『オプション』の編集部を経て、1987年頃には外車雑誌『ゲンロク』の編集長代行を務めた。
1988年頃からしばらくはフリーの自動車評論家として『カー・アンド・ドライバー』をはじめとする自動車専門誌や一般誌に多数の連載記事を執筆。
1994年頃、『CarEX』誌に編集顧問という形で関わる。
その後『CarEX』誌上において「TOKYO中古車研究所™(略称:T中研™)」の連載を開始。
T中研は掲載紙を『くるまにあ』へと換えながら、2004年2月号まで連載された。
その後は編集部の都合により連載打ち切りとなるが、2006年3月より同誌の姉妹誌である『特選外車情報エフロード』において復活した。
評論では自動車部品や製造工程、材質を重視する。
東京都出身。暴走族出身。30年間で39台車を買ったのは独身だったから可能だったと語る。
引用:wikipedia
まとめ
総評としては読んでよかった。
質実剛健
ポルシェ、特に911はまさにその通りだと思い込んでいた。
でも華やかさに隠れた裏で実は違った見方もあるんだと。
ものの見方ってホントに大事。
以上、【書籍紹介】福野礼一郎 スポーツカー論 ポルシェ911編 という内容でした。
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