【横浜市 天王町】たまには1人で静かに飲みたい。

グルメ

夜、1人で、飲みに行く。

独身時代は朝起きて歯を磨くことくらい当たり前にしていた行動だが結婚し子供が生まれてからは一切していない。

もちろん今の生活に不満があるわけではなく、優先するものが育児だったり家族と過ごす時間だったりするためだ。

妻からたまにはのんびりしてきたらと気遣いをしてもらった。

およそ912日ぶりに1人で飲みに出かけたとある土曜の出来事について。

赤ちょうちんの重力

いざ出かけるとなったときにも困らないよう、常に気になる店をリサーチしている。

最初に訪問した店はあいにく満席だったため、プランBを発動。

ビジネスでいうところのBCPというやつだ。

赤ちょうちんには木星以上の重力があるように思う。

特に酒飲みへ対する効果はバツグンだ。

居酒屋おかえり

昔から地元民に愛されてきたという店構え。

のれんをくぐると店主の威勢のよい声が聞こえる。

カウンター席に座りまずは生ビールを注文。

すぐにお通しと共に提供された。

F1のピットクルーに抜擢されてもおかしくないフットワークの軽さだ。

ビールで喉を潤しメニューを見る。

ザ・居酒屋メニューといった料理ラインナップ。

初回の店であるためポテサラとだし巻き玉子で様子を見る。

だし巻き玉子は甘い・甘くないを選べる。

酒のつまみで食べたいので甘くないほうをチョイス。

オーダーが入ってから当然手作り。

厨房から卵の焼ける音が聞こえてくる。

個人でやっている居酒屋は席から厨房までの距離が近いことが多く、調理をライブ感覚で楽しむことができるのもうれしい。

ほどなくして2品が到着。

奇抜さはないがしっかりと地に足のついた安定感のある味。

酒飲みがビール1杯で済むわけがなく2杯目を注文。

同時に今日のおすすめメニューであるタコ唐揚げを追加オーダー。

比較的早い時間だったため客は少なく、店主や女将さんと会話する機会があった。

2人とも大変気さくで明るい。

アットホームな街の居酒屋。

学生時代に友人の実家へ遊びにいったときのような感覚だ。しばらく忘れていたな。

ビアバー【BEER GRID】

2軒目は以前から気になっていたビアバーを訪問した。

店のドアを開けるとまず左側に大きな冷蔵ショーケースが目に入る。

少し暗めの落ち着いた照明、店内にはピアノジャズが流れる。

「いらっしゃいませ」

マスターが優しく柔らかな声で迎えてくれた。

この店の目玉は種類豊富なビールの数々。

日本やアメリカのメジャー銘柄はもちろんのこと、あまり知られていない珍しい銘柄も取り揃えている。

ざっと見ただけでも50種類以上ある。

目玉はもう一つ。

ビールを楽しむグラスを11種類から選べるのだ。

この店は初めてということもありマスターが丁寧に説明をしてくれた。

まずは一番スタンダードなユニバーサルデザインのグラスにした。

ドイツのグラスブランド、ツヴィーゼル製だ。

ビールはどれにしようか迷ったが1軒目でピルスナータイプを飲んだのでIPAにした。

グースアイランドIPA

キリっとした苦みとコク深い香りが楽しめる。

それらを更に引き立てるのがグラスの存在だ。

底が膨らんだ形状のグラスは香りが逃げにくくIPAなどに最適。

そしてグラス(ガラス)の厚みも重要。

これは冷えたビールの温度をなるべく保ったまま最後まで味わうためだ。

冷たいビールを十分に冷えていない分厚いグラスに注ぐと、ビールの冷たさがグラスの持っている熱に奪われてしまう。

一方、薄いグラスは熱による温度変化が少ない。

BEER GRIDが複数のグラスを用意しているのは様々な表情を見せるビールの繊細な味わいの違いを楽しんでほしいという想いからだろう。

引用:グラスが変わるとビールの味わいが変わる|KIRIN(キリン)公式通販DRINX

ここでしか得られないもの

飲むだけならグラスなんてなんでもいいし、別に外に出る必要もない。

ビールの値段だってスーパーで買えば1/3くらいだ。

でもバーでしか得られないものがある。

それはマスターやバーテンダーと呼ばれる人たちの接客。

これまでに出会った良いバーというのは接客がとにかく優れている。

こちらの一挙手一投足をすべて見ている。

グラスが空きそうなタイミング、少ししゃべりたそうなタイミング、ちょうどよい頃合いで声をかけてくれる。

またその加減も絶妙なのだ。

客が最も心地よいと感じる間合いを心得ている。

わざわざ店売りの3倍の値段を出して飲むビールにはその分の価値が含まれているのだ。

飲食店において味・接客・雰囲気が気に入ればリピートに値すると思っている。

しかし応援したいと思える店は稀であり、それには+αの何かが必要。

日々の生活の中で仕事や家事、育児に追われやや心労気味だった。

そんな中で取り戻せた自分だけの時間。

BEER GRID。

この店は今の自分に必要なものは何かを気づかせてくれた。

店舗詳細

BEER GRID

<所在>〒240-0003 神奈川県横浜市保土ケ谷区天王町1丁目8−6 ルミネンス天王町

<営業時間>18:00~24:00

<定休日>日曜日

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