【知らなくたって困らないこと】クルマのコイルスプリングについて

クルマ

世の中には知らなくても別に困らない情報で溢れている。

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「知らなくたっていいことだけど♪知らなくたっていいことだけど♪」

1歳半の息子はこのフレーズが流れる某教育TVが大好きだ。

本人はまだ内容なんてわからない。

だがそのうち

「パパー知らなくてもいいこと教えてー」

なんて言われたらどうしよう…

知らなくてもいいことしか本当に知らない。

今回は【知らなくたって困らないこと】クルマのコイルスプリングについてのお話。

むかーし、むかし

働いていた職場で受けた問い合わせ。

「ダウンサスに交換したらクルマが真っすぐ走らなくなった。何度アライメントをとっても左に流れる。」

車両はT社のハイブリッドカー。

当時の私は暴れるクルマを真っすぐ走らせることがカッコいいと思っていた中学12年生だったので

「はぁ…(じゃあノーマルで乗れよ)」ぐらいにしか思っていなかった。

製品を預かって検査をしたが問題なし。

「それでは納得できん。」

とのことだったので製品代金と取付工賃を返金してクローズしたんだっけな。

荷重軸という概念

で、時は流れ中学22年生の頃。

あのときお客さんが言っていたことがまんざら嘘ではなかったことを学ぶ。

それはコイルスプリングにおける荷重軸という存在。

ざっくり説明するとクルマに取り付けられているコイルスプリングは真っすぐ縮まない。

もうちょっと言うと真っすぐ縮んでいるようで前後左右に力が分散している。

下はストラットレイアウトのクルマを正面から見た図

引用:https://www.jstage.jst.go.jp/article/trbane/2015/60/2015_29/_pdf

ここで注目してほしいのが青い線の「Spring Force Line」

重要なのはこの軸を中心としたモーメントが発生するということ。

一般道は完全にフラットではない。

極端な例だが左側ばかり凸凹した道を走行すれば左コイルの曲げモーメントばかり発生する。

この曲げモーメントを打ち消すよう設計されたコイルスプリングが存在する。(=荷重軸制御コイル)

でもこんなことメーカーのHPに書いてないしディーラーの人もほとんど知らない。

違いは分かるの?

荷重軸制御コイルとそうでないコイルで実際に違いは分かるのか?

…人による。

車両そのものや路面状況など他の影響が多すぎる。

そもそも車両の重量バランスは4輪で差異がある。

さらに1名乗車か複数名か、積載物は?車両の個体差は?

そんなことを言い出したらキリがない。

だからメーカー側もそのクルマがどういう使われ方をするかを想定して、大多数に受け入れられるセッティングをしている。

ただ冒頭で話したとおりコイルを変えたら左に流れるようになったというユーザーがいることも事実なので、いろんな条件が重なると違いが顕著に現れる。

アフターパーツは?

じゃあダウンサスなどを作っているアフターパーツメーカーはどうしているのか?

メジャーブランドのRSRやTEIN、tanabeのHPを見ると荷重軸についての記載がないので恐らく考慮されていない。

SPORT-SERVICE RS★R / 製品案内-サスペンション

TEIN.co.jp: HIGH.TECH – 製品紹介

NF210 – サスペンション・マフラー・ホイールのトータルメーカー TANABE|

と、いうより同じ特性は出せない。

ダウンサス(ローダウンスプリング)というのは純正ショックアブソーバーとの組み合わせを前提としている。

車高を落とすということは短いバネをセットすることになるのだが、それでは純正ショックと組み合わせた場合に”あそび”が生じてしまう。

そのため”死に巻き”と呼ばれる部分をあえて作って”あそび”を解消するという設計がなされる。

これは2段ピッチとも言われる形状で純正とは形も特性も違ってくる。

引用:DF210 – サスペンション・マフラー・ホイールのトータルメーカー TANABE|

そもそもダウンサスは車高が落ちるということが第1目的。

走行テストをして乗り心地や走安性能がアフターメーカーそれぞれの基準を満たしていればOKとなる。

人気の車種であれば様々なメーカーからアフターパーツが出ていて、車検対応をうたっている製品も多い。

だがあくまでも車検に通るだけであって純正ではない点に注意。

「車検対応って聞いたけど思ったより乗り心地が悪い」

「車検対応って書いてあるけど保証期間1年なの?」

などという問い合わせは何度も受けてきた。

純正の特徴を活かしたいのであればクルマをイジらない。というのも1つの手だと思う。

まとめ

結局何が言いたかったかというと

純正ってやっぱりちゃんとお金をかけて作られているということ。

車検対応のアフターパーツだからといって純正と同じではないということ。

 

どうだい?息子よ。知らなくてもよいことだろぅ?

以上、【知らなくたって困らないこと】クルマのコイルスプリングについて という内容でした。

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