月イチで通う理由。青山・川上庵でまた“接客力”にやられた話

<食べて感じた、正直な記録>
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再訪。青山・川上庵

川上庵。

月に一度、自分へのご褒美としてすっかりお馴染みとなった。

いつ訪れても、素晴らしい経験をさせてくれるそばの名店だ。

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開店前から並ぶ人たち

平日月曜、11時前。

開店前に店へ着くと、すでに3人待ち。

見た目で判断するのは早計だが、並んでいる人たちはいかにも“ザ・港区”といったハイセンスな身なりだった。

4番目に並ぶ。

側から見ると、ドイツ車御三家の中に型落ちの軽自動車が紛れている感じだ。

まあ、気にしないことにする。

この店で一番好きな席

さて、本日通されたのは窓側の一等地。

個人的にはこの席が一番気に入っている。

店内を見渡せるテーブル席は、意外と目のやりどころに気を使う。

カウンター席は落ち着くが、長居すると少し飽きる。

その点、窓側の席はちょうどいい。

一人は好きだけど孤独は嫌い。

そんなややこしいオッサンには実にちょうどいい席なのだ。

お清めの儀

さて、まずはヱビスビールを注文。

息子たちよ。すまんな。

あと20年したら連れてきてあげるからな。

喉を清めていると、ほどなくアテで頼んだ一品料理が出てくる。

この絶妙なタイミング。

さすが。

今回の料理たち

一人娘

大豆の風味がしっかりと伝わってくる。

味わいは濃いめ。

酒飲みにはちょうどいいが、さっぱり派には鞍掛豆の方が好みかもしれない。

ぬか漬け

安定のラインナップ。

大根の奥2切れは実は山芋だ。

とても素朴な味わい。

こう書くと頼りなく感じるかもしれないが、素材の良さが最大限に生かされている。

鴨ロースのあぶり焼き

……革命が起きた。

牛の時代は終わった。

これからは鴨の時代だ。

肉の甘味、しっとりした舌触り。

それでいて噛みごたえのある弾力。

なるほど。

この店で鴨が人気になる理由がよくわかる。

日本酒 大信州

本日の日本酒は、当初「みやさか」にしようと考えていた。

しかしメニューを見て思い止まる。

人は経験したことしかわからない。

以前と同じものを頼めば、きっと同じ満足は得られる。

いや、この店ならば間違いない。

それでも。

それは人生という長い旅路において、成長といえるのだろうか。

そんなことを考えながらメニューを見ていると、そこへすかさず店員さん。

「今日はどのような気分でしょうか。」

ありのまま伝える。

ここは懺悔室かな。

いつもの店員ではない

この日、接客してくれたのはいつもの店員さんではなかった。

タイプは違う。

いつもの人は安心感のある提案型。

今回の店員さんは、こちらの希望を聞いた上で少しだけ冒険心をくすぐるタイプ。

気がつけば、すすめられるまま”大信州”を一合頼んでいた。

味は――

方向性としては、みやさかに近い。

キレ味は斬九郎に一歩譲るが、口当たりと後味が非常にマイルド。

全体のバランスに優れている印象だ。

価格だけ見れば「みやさかの下位互換では?」と思う人もいるかもしれない。

だが、酒というのは単純に値段だけでは測れない。

高い酒は確かに旨い。

しかし、どんな場所で、どんな肴と、どんな気分で飲むか。

それによって最適解は変わってくる。

育児だって同じだ。

子どもに好きなお菓子やおもちゃ、動画を与え続ければいいわけじゃない。

複雑な計算式を通して、初めて“満足”という答えに辿り着く。

わかるかい?息子たちよ。

〆のせいろ

そして最後は、やはりせいろ。

スルッと食べられるのに、しっかりと食べ応えがある。

軽快すぎず、かといって重たくもない。

絶妙なコシがあって噛むほどに蕎麦の風味が鼻を抜けていく。

酒と一品料理で満たされた身体に、ちょうどよく収まっていく。

主役というより全体を静かにまとめ上げる役割。

それがこの店のせいろだと思う。

食べ終える頃、蕎麦湯が出てくる。

盛大なフィナーレではない。

どちらかといえば、試合後に互いに礼を交わして静かに結びとするような感覚。

余韻を整え、気持ちよく幕を引く。

この「整い方」が、なんとも心地いいんだ。

やはり、接客

私がこの店を訪れる理由。

それは、接客力だ。

店員が変わると、その店の色がガラッと変わってしまう店も少なくない。

しかし川上庵は違った。

タイプは違えど、

「できる限り良い体験をしてもらいたい」

そんな思いが確かに伝わってくる。

この日も結果、大満足。

また期を見て訪問する予定だ。

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川上庵

<所在地>東京都港区南青山 3-14-1

03-5411-7171

<営業時間> 昼 11:00 ~ 16:00 夜 16:00 ~ 22:30(21:30 LO)

月に一度店舗ミーティングを行う為、16:30-18:00にて休業している場合あり。

<定休日>なし

<公式HP>川上庵|蕎麦・そば(軽井沢・青山・麻布十番)

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