【書評】会社を辞めない起業|会社を辞める前に、まず本気を出せ

<育児・日々の暮らしの記録>

今回は読書の記録。

読んだ本がこちら。

『会社を辞めない起業 失敗リスクを限りなくゼロにできる8つのスモールステップ』

松田充弘【著】 日本実業出版社(2022年2月発売)

実際に読んだのは2年ほど前。

「なぜ今さら?」という話だが、過去に読んだ本の備忘録として記事にすることとした。

「会社を辞めない起業」というタイトルが刺さった!

そんな働くお父さんたちの参考になれば幸いだ。

結論

ひとことで言うと、

「かなりストイックな起業本」

という印象。

本書のキーワードは、

「遊び時間を捨てよ」
「24時間を使いきれ」
「会社は辞めるな」

あたり。

タイトルだけ見ると、

「会社員を続けながら、空いた時間で副業でも始めてみよう、あわよくばそのまま本業に」

くらいの、ゆるめの本を想像していた。

ところが読んでみると、思った以上に本気。

「隙間時間でちょっと副業」ではなく、

「人生をかけてやりたいことを、本気でビジネスにしよう」

という内容だった。

もちろん精神論だけではない。

起業するためのマインドセットから、ビジネスの見つけ方、時間管理、実際に収入を得る方法、事業を拡大するところまで、具体的に書かれている。

一方で、かなりストイックな内容でもある。

「いや、自分はそこまで……」

という人もいるだろう。

「隙間時間で副業を始めたい」

「利益が出なくても経験になればいい」

くらいの人には、少し熱量が高すぎる本かもしれない。

本書は全8章。

各章の内容をざっくり紹介していこう。

第1章 会社を辞めずに起業するためのマインドセット

まずは、どんなビジネスを始めるのか。

著者は3つの円を重ねて考える。

①人生をかけてやり遂げたいことは何か?
②あなたが「1番」をとれる場所はどこか?
③何をしたら喜んでもらえるか?

この3つが重なる部分が、

「自分のミッション」

となる。

この言葉は、本書の中で何度も登場する。

会社員をしながら起業して利益を得るのは、簡単なことではない。

仕事が終わってからビジネス。

休日もビジネス。

家に帰れば家事や育児。

そのうえ遊び時間まで削る。

……こう考えると、なかなか大変だ。

だからこそ、

「人生をかけてまでやりたくて、得意であって、人に喜ばれること」

を事業にしなさい、というのが著者の考え。

「なんとなく儲かりそうだから」では、続かない。

これは確かにその通りだと思う。

第2章 起業のタネ「マイビジネスリスト」をつくる

では、そもそも何をビジネスにすればいいのか。

ここで登場するのが、

「マイビジネスリスト」だ。

基本的に、現代におけるビジネスチャンスとは、

「社会の中にある不満の解消」

にあると著者は説明する。

モノも情報も溢れている現代。

「今まで誰も見たことがない画期的な商品を作ろう!」

と考える必要はない。

むしろ、

「これ、ちょっと不便だな」

「もっとこうだったらいいのに」

「なんでこんなに面倒なんだろう」

という日常の小さな不満に目を向ける。

そして、その不満を解消して新しい価値を提供できれば、ビジネスになる。

さらに第1章で出てきた「自分のミッション」と重なる部分を探す。

この考え方は、ブログにも通じるものがあるなと思った。

「自分が書きたいこと」だけではなく、

「読者が困っていることは何か?」

を考えるのだ。

第3章 どんなビジネスから始めればいいのか

ここで大事なのが、

「ユニーク性」だ。

ポイントは、

「誰が提供しているか」

ではなく、

「どんな解決がされているか」

を見ること。

世の中には、すでに似たような商品やサービスがたくさんある。

その中で、

「なぜ、わざわざあなたから買うのか?」

という理由が必要になる。

成功するビジネスには、ニーズがあること。

そして、ユニーク性があること。

特に重要なのが後者だ。

「似たサービスは他にもあるけれど、あなたから受けたい」

と思ってもらえるものを探す。

これはブログにも当てはまると思う。

「ブログを書いています」

だけでは、ネットの海に沈んでいく。

その人ならではの経験や視点があるからこそ、読んでもらえる。

……と偉そうに書いているが、私自身にも大いに当てはまる事だと思う。

第4章 サラリーマンのまま起業するには方法がある

本書のタイトルにもなっている、

「会社を辞めない」

という話。

サラリーマンでいることの最大の強み。

それは、

安定した収入があること。

当たり前すぎて忘れがちだが、これは非常に大きなメリットだ。

会社が嫌でも、

仕事がつらくても、

上司が苦手でも、

給料は入ってくる。

冷静に考えると、すごい仕組みだ。

だからこそ著者は、

「マイビジネスからの収入がサラリーマンの給料を超えるときまで、会社は辞めるな」

としている。

会社員のうちにビジネスモデルを検証する。

うまくいかなかったとしても、生活の基盤は残る。

これは精神的にも大きいだろう。

起業して失敗したら収入ゼロ。

という状態で挑戦するより、

「失敗しても給料は入ってくる」

という状態で試したほうが、思い切って行動できる。

「会社を辞めてから考える」のではなく、

「会社員のうちに考えて、試して、改善する」

というわけだ。

第5章 マイビジネスを実現するための時間管理術

ここから少し厳しくなる。

著者は、

「24時間を使いきれ」

と言う。

人が抱えるタスクには、重要度と緊急度によって4つの領域がある。

その中で、マイビジネスに取り組むうえで重要なのが、

「緊急ではないけれど重要なこと」だ。

たとえば、

「今日やらなければいけない仕事」

ばかりやっていると、

「将来のためにやっておきたいこと」

はいつまで経っても進まない。

副業なんて、まさにこれ。

「今日は疲れたから明日やろう」

と言っていると、1年後も同じことを言っている可能性がある。

耳が痛い。

非常に痛い。

もちろん、いきなりすべてを変える必要はない。

まずは自分にとって何が重要なのかを明確にし、計画的に時間を使う。

その意識が大切なんだ。

第6章 マイビジネスをあきらめないマインドの鍛え方

第6章では、さらにマインド面について掘り下げる。

キーワードは、

「プライベートのノープランに別れを告げる」

という考え方。

オフの時間もある程度計画して過ごすことで、充実度が変わる。

朝と夜には「パワークエスチョン」を使って、自分自身と向き合う。

つまり、

毎日、自分が何をしたいのか、何をすべきなのかを考える。

ということだ。

ただし、何が何でも睡眠時間を削れ、という話ではない。

むしろ、

「何事も体が資本」

ということで、睡眠時間もしっかり確保することが大切だとしている。

これは重要。

寝不足で副業を頑張った結果、本業でミスをして怒られる。

帰宅したら疲れて何もできない。

そのうち全部嫌になる。

これでは本末転倒だ。

本気で続けるためには、体調管理も必要。

当たり前だが、忘れがちなポイントである。

第7章 マイビジネスで収入を得る

ここからいよいよ、

「お金をもらう」

段階に入る。

内容としては、

  • 個人事業主登録
  • 確定申告
  • 事業計画の作成
  • 副業NGの場合の対策

など。

第6章までがマインドや考え方中心だったのに対して、第7章からはかなり実務的になる。

個人的には、

「いよいよ本当に起業するんだな」

という感じ。

ただ、本書で重要なのは、やはりここまでの章で説明されている部分だと思う。

何を売るのか。

誰に売るのか。

なぜ自分がやるのか。

どうやって時間を作るのか。

ここが決まっていなければ、開業届を出したところでビジネスにはならない。

形だけ先に作っても仕方がない。

まずは中身から、ということだ。

第8章 マイビジネス事業を拡大していく

最後は、事業が軌道に乗り始めたあとについて。

ここで大きな選択肢になるのが、

「個人で続けるのか、法人化するのか」

という問題。

個人で続けるメリットもあれば、法人化するメリットもある。

それぞれのメリット・デメリットについて触れながら、本書は「むすび」へと進む。

ここまで読んでみると、

「会社員を続けながら起業する」というのは、かなり現実的な方法なんだな

と感じる。

まとめ

『会社を辞めない起業』を読んで、特に勉強になったのは、序盤のマインドセットと、

「そもそも、どんなビジネスを始めるのか」

という部分だった。

会社員として働きながら、自分のビジネスを作る。

そして、会社員という安定した収入があるうちに、ビジネスモデルを検証する。

これはかなり合理的な方法だと思う。

一方で、正直なところ、

「そこまでやらないとダメなのか」

と思ったのも事実。

本書はかなりストイックだ。

「隙間時間で副業を始めたい」

「月に数千円でも稼げればいい」

「利益が出なくても経験になればOK」

という人には、少し熱量が高すぎるかもしれない。

逆に、

「いつか自分のビジネスを持ちたい」

「会社員を続けながら、本気で何かに挑戦したい」

という人には、参考になる一冊だと思う。

そして本書を読んで改めて思ったこと。

会社員って、思っていたより恵まれている。

毎月決まった日に給料が入ってくる。

これ、冷静に考えると結構すごいシステムだ。

だからこそ、その環境を捨ててから考えるのではなく、

「会社員であることを利用して、できることをやってみる」

という発想は大切なのかもしれない。

……とはいえ、

「遊び時間を捨てよ」

と言われると、

「いや、そこは残しておいてください」

と言いたくなる私である。

以上、【書評】会社を辞めない起業

大副業時代の海原へ繰り出そうとしている、お父さん船長たちの励みになれば幸いだ。

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