季節の変わり目、子どもが体調を崩す。
「ただの風邪」と思いがちだが、その裏には“環境の変化”によるストレスが隠れていることもある。
今回は実体験をもとに子どもの体調不良と心の変化の関係、そして親としての向き合い方を考えてみた。
参考文献
季節の変わり目と環境の変化
2026年4月某日。
急に暖かくなり……というか暑い。
この急激な気候の変化に体がついていけず、長男が体調を崩した。
発熱と咳の症状。
熱はすぐにひいたが、お腹が緩い日がしばらく続いた。
医師の診断結果は「寒暖差による風邪でしょう」とのこと。
ただ、今回の体調不良の原因は気候だけではない気がした。

長男の通う保育園は、小規模保育室。
園児は10名ほどで、0歳児・1歳児・2歳児の混合に近い環境。
この春、長男は2歳児クラスに進級した。
それに伴い、園内の環境は少し変わった。
これまで一緒に過ごしていたお兄ちゃん、お姉ちゃんたちは卒園し、新しい子が入ってきた。
つまり——子どもにとっては「いつもと違う世界」になったということだ。

ある日、保育園に長男を迎えに行くと、卒園した子どもの親御さんが園を訪ねていた。
保育士さんと少し深刻な様子で話している。
会話の流れから、新しい保育園に行くのを嫌がっているらしい。
朝になると「行きたくない」と泣き出す。
その子は3歳。
環境が変わったのは、ほんの数週間前のことだ。
大人から見れば些細な変化でも、子どもにとっては違う。
環境の変化=日常の崩壊に近い出来事に感じることもある。
そして子どもは、それをうまく言葉にできない。
だからこそ、違和感やストレスが“体調不良”という形で現れることもあるのだ。
不安から先回りしてしまう親の気持ち
こういう姿を見ると、どうしても考えてしまう。
「この先、ウチの子は大丈夫だろうか」
「小さいうちに何か対策したほうがいいのではないか」
子どもを思うがゆえの、自然な感情だと思う。
ただ、その不安の正体をもう少し掘り下げてみると、「子どもが感じているものを、自分が理解しきれていない怖さ」なのかもしれない。

子どもは環境の変化に敏感だ。
しかし、何に違和感を覚えているのかをうまく言葉にできない。
大人になるにつれて、ようやくそれを言語化できるようになる。
違和感、不安、ストレス。
それらが整理されないまま、体調や行動に表れてしまう。
環境変化に伴う子どもの体調不調は特別なものではなく、「未整理の感情」なんだ。

「その子はその子のままでいい」という気づき
進学や就職など、生活環境は変わっていく。
環境の変化に動じないのは有利であることが多い。
ただ、一方でこうも思う。
些細な変化に気づける感受性もまた、一つの才能ではないか。
・わずかな違いに気づける
・空気の変化を感じ取れる
見方を変えれば、人より繊細に世界を見れる能力でもある。

苦手を克服することは大切だ。
ただ、同時に——
その子の個性まで“矯正する必要があるのか”は、別の話だと思う。
子どもがこれから何に興味を持ち、どんな道を選ぶのか。
それは親にはわからない。
だからこそ、
「この子はこの子のままでいい」
そう認めて隣で寄り添っていく。
無理に強くしようとするのではなく、その子の感じ方を尊重する。
それが今、自分にできる一番大切な関わり方だと思っている。

まとめ
・季節の変わり目の体調不良は「環境変化のストレス」が関係していることもある
・子どもは変化を感じても、それを言語化できない
・親はつい先回りしてしまうが、それが正解とは限らない
・感受性の高さは“弱さ”ではなく“個性”でもある
そして最後にひとつ。
強くすることよりも、理解してあげること。
それが、子どもにとって一番の安心につながるのだ。
【参考文献】
著者に寄せられた問い合わせを実例として、育児の困りごとについて書かれている。
子どもがこの子のままでいいと思えると同時に、親も自分のままでいいと思える一冊。
著者 佐々木正美 著
発売日 2020/07/02
ISBN 9784074433353
判型・ページ数 A5 ・ 224ページ
定価 1,540円(税込)

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