「あぁ、ラーメンが食べたい。」
そんな衝動に駆られることがある。
しかもそれが、朝4時だったとしたらどうだろう。
横浜市保土ヶ谷区には、そんな欲望を受け止めてくれる店がある。
ラーメンどんとこい家。
▶店舗詳細

私はこの店に何度も通っている。
味が気に入っているのはもちろんだが、それだけではない。
あるとき、ふと気づいた。
なぜ自分はこの店に何度も足を運んでしまうのか。
考えてみると、ひとつの答えに行き着いた。
「カラダが、無意識に欲している」
そう、どんとこい家は人が持つ五感すべてを満たしてくれる店なのだ。
今日はこの店を五感で食べてみる。
五感で楽しむラーメン
あらためてだが五感とは、人が世界を感じるための5つの感覚のこと。
嗅覚(嗅ぐ)
聴覚(聞く)
視覚(見る)
味覚(味わう)
触覚(触れる)
ラーメンという料理は実はこのすべてを刺激している。
香りが食欲を呼び起こし、店の音が空気を作り、見た目が期待を高める。
そして味に満足し、食感や温度が体に伝わる。
つまりラーメンとは五感をフル動員する料理なのだ。
そして、どんとこい家はそれを強く感じさせてくれる店である。
【嗅覚】食欲スイッチが入る、豚骨醤油スープの香り
まずは嗅覚。
店の前を通っただけで豚骨醤油スープの香りが鼻を刺激する。
家系ラーメン特有の香り。
あれは食欲をONにするスイッチのようなものだ。
まだラーメンは目の前にない。
それでも体はもう食べる準備を始めている。
この香りを嗅ぐと「ああ、どんとこい家に来たな」と感じる。
何度も通っていると、そんな瞬間が自然と増えていくんだ。

【聴覚】FMラジオと店員さんの声
次に耳。
店内にはFMラジオが流れている。
これが実にちょうどいい。
もしここでショパンが流れていたらどうだろうか。
たぶん、吉本新喜劇ばりにズッコケると思う。
ラーメン屋にはラーメン屋の空気がある。
FMラジオはそれを壊さない、絶妙な存在だ。

そしてもうひとつ。
店員さんの元気な声。
「いらっしゃいませー!」
「おまたせしましたー!」
この活気がいい。
その声を聞くと「今日もいい店に来たな」と思える。
これもまた、通い続けてしまう理由のひとつだ。
【視覚】6席カウンターのライブキッチン
どんとこい家の店内は正直狭い。
L字のカウンターがわずか6席。
しかし、この狭さがいい。

厨房までの距離がとにかく近い。
つまり自分の注文した一杯が目の前で完成していく。
まさにライブキッチン。
麺を湯切りし、スープを注ぎ、具材を盛り付ける。
一杯のラーメンができあがる工程がすべて見える。
そして完成。
刮目せよ。
この美しい盛り付け。(画像は特製ラーメン)

もはや芸術作品。
カロリーアートである。
高カロリーで背徳的。
健康とはたぶん真逆の食べ物。
それなのに、なぜか美しい。
つまりこれはカロリーで描かれたアート作品なのだ。
とはいえ、家系ラーメンは茶色が多い料理でもある。
そこで活躍するのがトッピング。

なかでもおすすめは紫玉ねぎ。
濃厚なスープの海に、鮮やかな紫がふわりと浮かぶ。
深い色のスープ、緑のほうれん草、ピンクのチャーシュー。
そこに差し込まれる紫。

まるで色彩が計算されたクロード・モネの絵画のようだ。
そう思ってしまうほど、どんとこい家の一杯は目でも楽しめる。
【味覚】濃厚なのに優しい、どんとこい家のスープ
そして味覚。
どんとこい家のラーメンはいわゆる豚骨醤油の家系ラーメン。
だが、よくある“ガツン系”とは少し違う。
スープを一口すするとまず感じるのはコク。
そしてそのあとに来るのが意外なほどのやさしさだ。

濃厚なのに、くどくない。
朝4時から客が並ぶ理由がここで分かる。
「朝から家系は重いだろう」
そう思っていた過去の自分に言いたい。
大丈夫だ。
これは朝でも食べられる家系ラーメンである。

平打ち中太麺がスープをまとって口の中へ滑り込む。
これはもう説明不要。
ただただ、うまい。
【触覚】丼の熱、麺の弾力、体に伝わる温度
ラーメンは舌だけで食べるものではない。
手と口、そして体でも食べている。
まず丼。
カウンター越しに差し出された瞬間、湯気とともに熱が手に伝わる。
この時点で期待値は最高潮に達する。
箸で麺を持ち上げる。
ほどよい弾力。
持ち上げた瞬間に分かる、あの“しっかり感”。
そしてチャーシュー。

どんとこい家のチャーシューは柔らかいのに、崩れない。
噛むたびに肉の繊維がほどけていく。
つまりこれは柔らかさと食べ応えの両立。
食べ進めるうちに体はじんわり温まってくる。
気づけば体は火照り、額にはうっすら汗。
ラーメンを食べるというのはこういう身体的な体験でもあるのだ。
最後の一口を食べ終え、「ごちそうさまでした」と丼を戻す。
湯気はまだ立っている。
この一杯の温度が体の奥まで届いた証拠だろう。
【まとめ】ラーメンは五感で食べる料理だった
どんとこい家を評価するとき、多くの人はこう言う。
「スープがうまい」
「チャーシューが柔らかい」
「朝早くからやっている」
「コスパがいい」
どれも間違っていない。
でも、それだけでは説明しきれない魅力がある。

香りが食欲を呼び、店の音が空気を作り、一杯の見た目が期待を高める。
そして味に満足し、食感と温度が体に残る。
だからまた来てしまう。
どんとこい家はそんな体験をさせてくれる店である。
もしこの店を訪れることがあれば、少しだけ意識してみてほしい。
あなたはこの一杯で、五感のうちいくつ使うだろうか。
どんとこい家のラーメンは五感で食べる料理だった。
そして気づいた頃にはきっと、あなたもまたこの店に来ている。
店舗詳細
ラーメン どんとこい家
住所 〒240-0065 神奈川県横浜市保土ケ谷区和田1丁目11−25
TEL 045-341-8282
定休日 日曜、月曜(臨時休業はXでお知らせ)
どんとこい家【朝4時OPEN】(@don888koi)さん / X
営業時間 4:00〜13:30(ラストオーダー13:15)
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