44歳の誕生日、14kgを抱えて歩いた一日

<育児・日々の暮らしの記録>
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先日、44回目の誕生日を迎えた。

昨年は、妻がホテルビュッフェをご馳走してくれたんだっけ。

さて、今年はどうなることやら。

そう思っていたら、予定が入っていた。

午後から休みを取って、長男の3歳児検診へ行く。

我が家には0歳の次男もいるので、妻ひとりで対応するにはなかなか大変だ。

ということで、長男を連れて最寄りの区役所へ。

3歳児検診

ちなみに長男は、病院が大嫌いだ。

知らない人にいろいろ触られるのが嫌らしい。

日に日に筋力も増している。

もはや妻では制御不能だ。

そこで、日頃からプロテインを飲み、14kgの長男を抱えて登園するという地道なトレーニングを積んできた私の出番である。

受付からしばらくは思ったより順調だった。

ところが、問診で別室に移動した瞬間、スイッチが入った。

病院での嫌な記憶がフラッシュバックしたのだろう。

こうなると、私の出番だ。

暴れる長男を必死に抑えつける。

それはもう、一本釣りした直後の本カツオを抱えてるみたいだ。

…釣ったことすらないが。

体重測定、身長測定の結果はほぼ参考値。

歯科検診なんて、まともに受けられる状況ではなかったのでキャンセルした。

先月、保育園でも受けているので問題ないだろう。

最後に検診結果を聞くため、しばらく待つ。

抱っこしてなだめていると、さすがに疲れたのか長男が眠り始めた。

とても穏やかな職員さんの話を聞きながら、こちらまで寝落ちしそうになったが、なんとか最後まで聞いて終了。

そのまま帰宅する。

14kgを抱えたまま、歩いて約10分。

また痩せちゃうな。

置いた瞬間に起きるやつ

家に着く。

抱っこしたままボディバッグから鍵を取り出す。

長男の靴を脱がせる。

そして、ようやくソファへ。

そっと寝かせる。

目を覚ます。

……あるある。

置いた途端に目を覚ますやつ。

お父さん各位には共感いただけると思う。

起こされたことが不満なのか、大騒ぎする長男をなだめていると、ふと思い出した。

検診のあと、こんなことを言っていたのだ。

「チガウコウエンに行って、お家にかえロウネー」

思い出したか。

じゃ、公園か。

ということで、また抱っこして家を出る。

仕方ない。

公園へ向かって歩いていると、

「チガウ、チガウ!コッチ、コッチ!」

と、別の方向を指差す。

どうやら行きたい場所が違うらしい。

着いたのは、いつもの児童センターだった。

「チガウコウエン」とは、公園とは違う場所のことだったのか。

5分だけ遊ぶつもりが

児童センターに到着。

「あの、すみません。まだやってますか?」

「あと……5分で閉館です」

また今度にしようね。

なんて交渉ができる相手なら、そもそもここまで来ていない。

5分だけ遊ばせてもらう。

結果、10分。

施設側も多少事情を察してくれたのか、大目に見てくれた。

ありがたい。

まだ遊ぶ気満々の長男を再び抱き抱え、また10分歩く。

次に向かったのはイオン。

ここには、無料で遊べるプラレールやミニカー、レゴがある。

我が家にとって、クレーンゲームは高嶺の花だ。

「あれは大人じゃないと動かせないものなんだよ」

と教えている。

メダルゲームも同様だ。

無料で遊べるおもちゃでひとしきり楽しんで少し満足したのか、ようやく帰ることになった。

「パパは今日、誕生日なんだ。ビール買って帰っていいかい?」

「イイヨー」

すんなり承認が通った。

44歳、自分への誕生日プレゼントは缶ビール。

帰りももちろん抱っこ。

ただ、もう暴れない。

なんかもう、それだけで十分。

44歳になって思ったこと

30歳を過ぎたあたりから、1つや2つ歳をとることなんて、ただの誤差だと思っていた。

誕生日だからといって、子どもの頃ほど特別な感覚もない。

家に帰ってビールを飲みながら、ふと思った。

44年前の今日。

自分が生まれる日の朝、父はどんな気持ちだったのだろう。

母は、どんな思いだったのだろう。

自分が親になった今だからこそ、そんなことを考えるようになった。

44歳の誕生日。

特別なサプライズがあったわけじゃない。

どこかへ出かけたわけでもない。

むしろ、大変な一日だった。

14kgの長男を抱えて歩き、暴れる長男を抑え、閉館間際の児童センターに駆け込み、最後はイオンで遊ぶ。

そして、誕生日だからビールを買った。

ただ、それだけの一日だった。

でも、たぶんこういう一日こそ、あとから思い出すのだと思う。

子どもたちが大きくなって、抱っこすることもなくなったころ。

「あの頃は大変だったな」

なんて笑うのかもしれない。

そして、そのときにはもう、この日の大変さを少し懐かしく感じているのだろう。

44回目の誕生日は、特別な一日ではなかった。

でも、忘れられない思い出にはなった。

そんな気がする。

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