「これ以上は無理かもしれない」
そう感じている人に向けて筆をとった。
私はこれまでに、精神疾患での休職を経験している。
当時の自分にとっては、世界が止まったような感覚。
その体験で学んだのは、生まれ持ったメンタルの強さや弱さは本質ではない。
大切なのは自分と向き合うことだった。
失敗してもいい。つまずいてもいい。
人は、つまずかないように生きることはできない。
我が子を見ていると、不思議なことがある。
「転ばないようにね」と言うと転ぶ。
「水をこぼさないようにね」と言うとこぼす。
これは、失敗するイメージが先に頭に浮かんでしまうからだ。
だから思う。
失敗してもいい。
つまずいてもいい。
大切なのは、転んだあとにどうやって立ち上がるかを知っていることだ。

「自分はまた立ち上がれる」
それを知っている人は、失敗を過剰に怖がらない。
ただ、この基準はとても見えにくい。
何に傷つき、どこで心が折れるかは、人それぞれだからだ。
正直に言えば、
「つまずかないようにする」なんてことはできないんだ。
誰にも言えなかった時間
冒頭にも触れたが、私は精神疾患による休職を経験している。
新居を構え、結婚を控えていた頃。
これから頑張らなければいけない時期だった。

あの時間は、今でもはっきり覚えている。
全く生きている気がしない。
自分だけが取り残されているような、そんな感覚だった。
少しずつ、絡まった糸をほどいていく
何とかしなければと思い、ネットや書籍をひたすら読み漁った。
その中でHSPという概念を知り、専門医と出会った。
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そこからは、自分と向き合うこと、理解すること、受け入れることが始まった。
まるで長い時間をかけて絡まった感情の糸を、少しずつほどいていくように。
いろんな人の力を借りて、私はようやく立ち上がることができた。
正直に言えば、なぜ自分が壊れてしまったのか、完全に理解できたわけではない。
でも、それでいいと思えるようになった。

大切なのは、
自分と向き合うこと。
自分を知ること。
そして、自分を認めること。
メンタルが強いか弱いかなんて、本質ではないんだ。
私にできることは「寄り添うこと」だけ
ここで、ひとつだけ伝えておきたいことがある。
私は臨床心理士でもメンタルカウンセラーでもない。
ただのサラリーマンだ。
だから、医学的な観点からメンタル不調に対して何かを助言することはできない。
それでも、経験者として寄り添うことはできると思っている。
つまずかないようにすることはできない。
無理やり立ち上がらせることもできない。
でも、
つまずいたときに、そっと隣にいることはできる。
その人が自分で立ち上がるのを支えることはできる。
それが、今の自分にできる役割だと思っている。

「自分は、もう大丈夫かもしれない」
今は、そう思えている。
いろんな人に迷惑をかけた。
いろんな人に助けてもらった。
だから今度は自分の番だ。
手探りではあるけれど、自分にできることを少しずつでもやっていきたい。
この経験が、誰かの「つまずいたとき」に寄り添えるものになれば。
そう思いながら、今回はここで筆を置く。
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